72昔ながらの板葺き屋根・土壁塗り体験と 省エネ・防災・暮らしを考える1日

「来るぞ来るぞ…!」といわれて久しい東海地震。

そして、それらの災害にそなえて訓練を怠らない(といわれる)静岡の民。

今回、防災知識や自然素材を使った家づくり・省エネの暮らしを学べると聞いて、いそいそと会場をのぞいてきました。県民だもの。

 

前日の大雨をなんとかかわし、くもり空のなか集まったのは、青南町にある「育暮家(いくぼーや)はいほーむす」さん。日本の古民家のように自然エネルギーをうまく取り入れた、人にも環境にもやさしい家づくりを大切にしている会社です。

 

敷地内にはソーラーパネルや自然素材の小屋、現役の井戸、よく手入れされたハーブガーデンなどいろいろな設備があり、来場者が自由に見学できるようになっています。

 

今回こちらの会場で体験できるのは以下のプログラム。

ひとつのプログラムとは思えないほど内容が盛りだくさんなので、午前と午後で作業を分けて、どんどん実施していきますよー。

 

—本日のおしながき—

[午前中]

・板葺き屋根づくり

・竹細い(たけこまい)づくりと土壁塗り

・防災グッズの紹介

 

[お昼]

・非常食ランチ

・ソーラークッカーでのパンケーキづくり(実施はお天気しだい!)

 

[午後]

・午前作業の続き

・地下水で作るハーブティーの試飲

・フラワーレクチャー

・土壁塗り体験(できるところまで)

 

[手の空いたときに]

・太陽熱の足湯体験

・大井川産杉材での木箱づくり
—————————

 

では、作業別にさっそく見てまいりましょー!!

 

<板葺き屋根づくり>

こちらが今回屋根をつくる小屋。

さすがに1日ではすべてを完成させられないので、小屋組みまでは事前に大工さんたちが用意してくれました。

 

昔の家は、藁があれば藁葺き、木材があれば板葺きといったふうにその土地にあるもので建てたんだそうです。茅葺きや藁葺きは人手も手間もかかるので、今回はややハードルが低めの板葺きを体験します。

木材も本来なら繊維にそって割ったものをそのまま使うのですが、こちらも製材された杉材を使用。

これも初心者への配慮です。

 

まずは杉材を一列に並べて釘を打ち、さらに杉材を重ねます。

隙間から雨が漏れないように、打った釘を隠すよう互い違いに重ねていくのがポイント。

最終的には一箇所につき3枚の板材が重なります。

 

<カレーの入浴>

「カレーがお風呂入ってるから撮ってー!」

との声で向かったのは、ソーラー湯わかしのコーナー。

保温容器に浸かっていたのは……

大量のレトルトカレー!

みんなのお昼ごはんを太陽熱で温めようという算段です。

お湯の温度はお風呂くらい。

この状態でフタをして2時間ほどおくと、お昼には適度に暖かいカレーが食べられるそうですよー。

楽しみ!

 

<土壁塗りの下準備>

壁に土を塗るためには、まず下地づくりから。

柱と柱の間に、細い竹を縦横に編んだ「竹細い(たけこまい)」をどんどこ作成していきます。

竹同士の間隔や結び方など、慣れるまではけっこう難しい…!

 

<お楽しみのランチ!>

それぞれに作業を進めていると、中央広場でなにかの動きが。

 

今日のメニューはお湯を注いでつくる白米に、先ほど入浴していたアイツをかけていただくカレーライス。

アルファ米が完全に戻るには15分かかるので、お腹が空きすぎるまえに準備することが大切です。

そういえば、楽しみにしていたあのメニューはどうなった……?

 

<太陽の恵み、今日は得られず!>

会場の一角で、謎の銀色の物体を用いてしきりに何かと交信を行っている男性を発見。

話を聞いてみると…

 

「ソーラークッカー、今日ダメみたいです……」

 

そう。

今日は太陽熱を集めて調理ができる「ソーラークッカー」でパンケーキを焼く予定だったのです。

しかし、昼になってもあいにくのくもり空。

今回は泣く泣くパンケーキをあきらめて、使い方だけ教わることになりました。

ソーラークッカーの内側にある突起を太陽に向け、影がなくなる方向がベストなんだとか。

晴れの天気が続かないと使用できないので、次回開催時のリベンジに期待です!

 

<早くもティータイム>

みんなでもりもりカレーを食べていると、どこかから爽やかないい香りが。

とれたてハーブをふんだんに使ったハーブティーと、非常食なのにうっかりすぐ食べてしまいそうなサクサクラスクの登場です。

きれいなお花も生けてもらって、食後の満腹感とあわせてすっかり満たされた気分に。

 

<フラワーレクチャー>

午後の作業を進めるなか、順番待ちの人々を対象に行われたのが「寄せ植えのフラワーレクチャー」。

植物の特性によって植える場所を決めたり、植物ごとに根っこの処理のしかたや根付きやすさなどの条件が違ったりと、寄せ植えの奥の深さとプロの知識量を垣間見るひとときでした。

 

<作業に満足した子供たち>

 

<土壁準備よーい!>

竹細いもだいぶできたので、いよいよ土壁塗りの準備が始まります。

土と藁を混ぜて……混ぜ……?

 

左官さん「土混ぜる道具、今日忘れちゃった」

 

とのことで、シャベルで地道にぐるぐるしていきます。

後半になると強力な助っ人も登場し、無事に土が完成!

 

土が垂れないよう養生してもらい、まずは左官さんのお手本を見学。

 

ジャッ! と勢いよく土が平らにならされます。さすがプロ。

一人ずつ体験していくのですが、なかなかこうはいかないもの。

そろそろと土を寄せ、モタッと壁につけながら、あとで一生懸命ならす。

それでもきれいに平らになったときの達成感ときたら!

ついつい時間を忘れて塗ってしまいます。

すみっこの処理など仕上げはプロにお願いして、なんとか何面か完成させました。

 

<まだまだやりたいけど>

家づくりとしてはまだ途中段階ですが、残念ながら今回はここでタイムオーバー。

みんなで今日の成果をバックに記念撮影です。

 

はいほーむすさんでは、この後も完成するまで小屋づくりを進め、自然素材の家づくりを紹介する場所として公開する予定だそうです。

 

「またいつでも見に来てくださいねー」

 

とのことなので、家の成長ぶりを気にしつつ、訪ねてみるのもいいかもしれませんよ!

 

はいほーむすさん公式WEB

http://hihomes.co.jp

 

プログラムはこちら!

72昔ながらの板葺き屋根・土壁塗り体験と 省エネ・防災・暮らしを考える1日

 

(撮影・レポート:さかもと)