【特集】玉露名人が手がけたお茶は 世界で認められる逸品

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海外でも高評価を受ける玉露名人の前島東平さん。東平さんの茶ばら(茶畑)では、藁で編んだコモで日光を遮るという昔ながらのやり方で、じっくりと時間をかけてお茶を育てます。その茶葉を丁寧に手で摘み取り、心を込めて作られたお茶は、フランスの老舗紅茶専門店をはじめ各国に卸されるなど、世界にも認められる逸品。今回は東平さんの玉露園を眺めながら、お茶に対する思いなどを伺いました。(聞き手:藤枝おんぱく事務局)

 

お茶作りと信頼

dsc03090 過去に全国茶品評会農林水産大臣賞、国際名品評会金賞、世界緑茶コンテスト3回連続最高金賞を受賞された玉露名人の前島東平さん。茶農家の三代目として岡部町朝比奈に生まれ、17歳より玉露作りを始めました。半世紀以上もの間お茶づくりをしてきた東平さんは、自らの経験をもとにお客様に喜んでもらうための三原則を掲げています。それが、『1・うまいお茶作り/2・安心安全の茶作り/3・茶畑の確認/特・玉露は被覆に藁のコモ』。「適期に摘むのが一番おいしい」と茶ばらには、4種類の品種が作られています。早生から晩生まであり、一番いい状態の茶葉を順番に摘んでいけるそう。また、有機肥料を重視し、お茶を摘む半年前からは農薬を撒かないなど、お茶と人の両方が健康に過ごせるよう心がけています。また、お茶を買いにくるお客様には、昔ながらの藁のコモをかけた茶畑を案内するそうです。「藁のコモは手間もかかるし、できたお茶も他のものと値段はあまり変わらないです。でも、おいしいお茶を飲んでもらいたいですから」と東平さん。海外のお客様のなかには、伝統的な製法を目の当たりにすることで信頼を得られることもおおいのだそうです。そうしたお茶作りに対する真摯な思いが、海外でも評価される一因になっているのです。

 

うまいお茶の淹れ方を名人から伝授

インタビュー中に、東平さんが私達にお茶を淹れてくださいました。名人が淹れた玉露は、お茶というよりはお出汁のような旨味が口いっぱいに広がり、これまでに飲んだことのないおいしさ。そこで、東平さんに「お茶」の淹れ方を聞いてみると、「お湯は45℃くらいまで冷ましたもの。ぬるいと甘みや旨味が出るんです。それとね、お湯は容器を伝うようにして優しく入れる。そのほうがお茶が喜ぶんだよ。最後の一滴まで優しい気持ちで淹れてね」と特別に教えてくださいました。「お茶を淹れるときはうまく出るように、お茶が楽しく出るように、と心を込めています。植物もお茶も人も同じ。一生懸命その気になってやれば、それはどこかに現れるし、お客さんにも伝わると思うんですよね」と東平さん。何事にも一生懸命に取り組む姿こそ、東平さんが玉露名人と呼ばれている理由なのかもしれませんね。

東平さんは玉露を介した国際交流にも積極的に取り組んでおり、海外からの視察団も多く訪れています。『東平玉露』はアメリカやフランス、中国や韓国にも熱烈なファンがいますが、「世界の人たちに玉露を飲んで喜んでもらいたい」と言う東平さん。この先も東平さんの作った茶葉は世界を巡り、多くの人を笑顔にしていくことでしょう。

 

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↑東平さんのお父様が使っていた相撲の軍配をお盆代わりに使用

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↑「こんな茶畑の中でお茶が飲めたら!」という声を受けて作った「もてなし処」

 

No.62 東平玉露×二六紅茶 2大巨匠が吼える! 俺のお茶作り!
5/27(土)9:40~15:30
https://shizuoka-onpaku.jp/fujieda/program/201718035057