工場内に入ると、忘れそうになっていた懐かしい匂いに包まれました。
昭和のある時期までは、自前の味噌醤油を製造している農家が数多く存在していたという覚えが有ります。
蒸された大豆から揚がる湯気、茶色に変色した樽、
そこから出てくる濃い茶色の液体、
そして辺りに充満している茶色い匂い、
昭和20年代後半に間借りしていた農家の脇屋(?)での断片的な幼き頃の記憶です。
和の代表的な「味・・!」の製造工程を見学出来るプログラムに興味津々で集まった参加者の方々は、案内人の鈴木常務の丁寧な説明に続き早速工程見学です
大きなサイロを持つ工場です。解りやすい説明、鈴木さん
サイロの奥側の工場です
工場内での移動、熱心な説明を熱っぽく聞き入る参加者の方
勢いよく噴出される「諸味」、
それに布を被せて「諸味+布」を何層も重ねます(サンドウィッチ状態)
その「諸味サンド(?)」を
「自重で」「弱い圧力で」「強力な圧力で」搾(しぼ)ります
酵母、乳酸菌、酵素の生きている「生しょうゆ」が搾り出されてきます。
その後「火入れ」
加熱することにより再発酵を防止(酵母、乳酸菌、酵素 の働きを止める)し色と香りを調整します
「濾過」します(カスを取り除く)
「説明」する方、聞き入り問われる方、
見学者一行の意気が合ってきています。
塩分濃度を調整します
色合いを確認します
製品を出荷します
検査、試験をする部門です
チョット、気になる製品達です。
1リットルのボトルの半分以上は、原材料が占めています
昨今の醤油生産は、品質の良い原材料(遺伝子組替大豆など)の確保の困難性、商品価格の低迷(愛知、静岡は特に)、工場の減少等々厳しい環境に置かれている様です。
古くから人々の食文化を構成し愛されてきた「醤油」、非常に幅広い使われ方をしているに案外脇役ですが、無いと「食品の味」は必ずしや「無機質」なものに成り下がってしまうと考えます。
これからも益々期待してます醤油さん・・・「醤油うことです」。
(はんだ むねお)